【日蓮聖人が遺した言葉】心の財をつませ給うべし

日蓮聖人が遺した言葉

心の財を
つませ
給うべし

『崇峻天皇御書』/建治3年(1277) 聖寿56歳

解説

ー怒りと付き合うー
心の宝を傷つける根本に貪り、愚痴、怒りの三毒があります。この3つは互いに絡み合っていますが、中でもまず生じるのは怒りではないでしょうか。
最近は心理学でも「アンガーマネージメント」という怒りへの対処法の研究が行われています。それによればカッとした時、最初の6秒が重要だとか。その間、いかに心をコントロールするかによって沈静するか増幅するかが変わってくるとのこと。
ところですでに仏さまはそのコントロール法を用意して下さっていたのです。カッとしたら心の口で唱えて下さい。「南無妙法蓮華経、南無妙法蓮華経、南無妙法蓮華経」「はい6秒!」。
今年の目標にしてみて下さい。

『崇峻天皇御書』

この書簡は堅固な信仰者四条金吾氏に与えられたものです。金吾氏の欠点は非常に短気な点でした。いかに信仰が篤くとも短気は身を滅ぼす元になります。
この一節の前には「蔵の財よりも身の財すぐれたり。身の財より心の財第一なり」とあります。ここでの「心の財」とはひとえに忍辱の心を持つことでした。

〜日蓮宗ポータルサイト「今月の聖語」より