「僕たちは伝統とどう生きるか」
著:小倉ヒラク 講談社現代新書 2026年
僕が「家」と呼ぶものは、実際は「血統」には紐づいていない。
紐づいているのは「空間=場所」である。発酵という伝統がインストールされているのは、蔵と、蔵が成立するための川や森という空間だ。
その空間で、人間は何をするのか。味噌や酒を醸すという「つくる」行為を通じて、空間に蓄積された100年単位の時間の流れに「一時的」にアクセスする。
(中略)
そう。家の主体は「血」ではない。「手」である。
「空間=あいま」は単に物理的な場所を指すわけではない。
そこは時間とともに連続してきた人の「行為」が充満する。歴史という文脈で編まれた空間なのである。行為と文脈に接続されていれば、血統関係なく誰しもが「家」の住人になれる(同時に行為と文脈が嫌なら、家を出る権利が保障されることもセットで必要だが)。
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今日のことば。2026.4.1
絵本 『子どもの本で平和をつくる〜イエラ・レップマンの目ざしたこと』 作:キャシー・スティンソン 絵:マリー・ラフランス 訳:さくまゆみこ 出版:小学館 発行:2021年
