【今月の(仏教)書】「NHK 100分de名著 日蓮の手紙」[著]植木雅俊

【今月の(仏教)書】住職が月1回、棚からひとつかみ、比較的読みやすく、比較的安価で、地方の本屋でも手に入りやすいような「(仏教?)書」を紹介します。住職読了後は、「ぎんなん文庫」へ寄贈しておりますので、どうぞご利用ください。

「NHK 100分de名著 日蓮の手紙」

(2022年2月1日発行/NHK出版)

[著]植木 雅俊
仏教思想研究家・作家。1951年長崎県島原市生まれ。九州大学理学部物理学科卒、同大学院理学研究科修士課程修了。東洋大学大学院文学研究科博士後期課程中退。1991年から東方学院で中村元氏に師事し、2002年に文系ではお茶の水女子大学で男性初の博士(人文科学)の学位を取得。著書に『法華経とは何かその思想と背景』(中公新書)、『差別の超克原始仏教と法華経の人間観』(講談社学術文庫)、『テーリー・ガーター尼僧たちのいのちの讃歌』(角川選書)、『梵文『法華経』翻訳語彙典』(全2巻、法藏館)、『法華経誰でもブッダになれる』(NHK「100分de名著」ブックス)など。訳書に『日蓮の手紙』(角川ソフィア文庫)『梵漢和対照・現代語訳法華経』(上下巻、毎日出版文化賞受賞)、『梵漢和対照・現代語訳維摩経』(パピルス賞受賞、いずれも岩波書店)、『サンスクリット版全訳維摩経口語現代語訳』(角川ソフィア文庫)など。小説に『サーカスの少女』(コボル)。

2022年2月の「NHK Eテレ 100de名著」は、植木雅俊先生による「日蓮の手紙」。全4回、以下の予定で放送されます。そのテキストが本書になります。

NHK Eテレ 100de名著〜日蓮の手紙
① 2022年2月7日放送(2022年2月9日再放送) 「人間・日蓮の実像」
② 2022年2月14日放送(2022年2月16日再放送) 「厳しい現実を生き抜く」
③ 2022年2月21日放送(2022年2月23日再放送) 「女性たちの心に寄り添う」
④ 2022年2月28日放送(2022年3月2日再放送) 「病や死と向き合う」

植木雅俊先生は、昨年2021年7月に「日蓮の手紙 ビギナーズ 日本の思想 (角川ソフィア文庫)」を出版されております。たくさん残されている日蓮聖人の文章の中でも、さまざまな背景を持つ信徒さんへ宛てたお手紙をとりあげ、そこから滲み出る日蓮聖人の優しさや温かさを生き生きと感じることができる書になっておりました。

今回の「NHK Eテレ 100de名著」でも、日蓮聖人が、信徒さんのお一人お一人に応じて言葉も内容も表現も変えて、その人と真摯に向き合いながら送られたお手紙を中心に紹介され、よく知られる日蓮聖人のイメージとはまた別の日蓮聖人が立ち現れてくるような、そんな内容になっているのではないかと予想しております。

ちょうど、昨年2021年は日蓮聖人降誕800年に当たる年でありました。
どうぞこの良い機会に、日蓮聖人の魅力をあらためて感じて頂けたらと思います。

南無妙法蓮華経

ぎんなん文庫」に置いてありますので、お参りの際は、どうぞご自由にお読みください。