【日蓮聖人が遺した言葉】法華経は女人の成仏をさきとする

日蓮聖人が遺した言葉

法華経は
女人の成仏を
さきとする

『千日尼御前御返事』/弘安元年(1278)聖寿57歳

解説

ー女性の力ー
 
近年女性の地位向上が大いに叫ばれていますが、実はお釈迦さまはすでに3千年前に法華経を通して男女平等を宣言されていました。
ひと昔前までは洋の東西を問わず男性優位の考え方が当たり前でした。しかしその男性も母親がいなければ生まれません。
どちらが欠けても世の中は成り立たたないのは自明の理です。
再度根本に立ち返り考えて下さい。男(ひと)は女(ひと)があっての人なのです。

『千日尼御前御返事』

日蓮聖人のご遺文で注目すべきは女性に宛てた書簡が多い点です。本書は佐渡の住人で大信徒である阿仏房が身延の聖人を訪ね、その帰途に託された妻・千日尼への書状です。
夫が3度も身延へ来られたのも一重に妻の尽力によるものと称賛されています。これは本書に限らず聖人が常に女性の能力を高く評価されていた証左です。
聖人は今よく言われるジェンダーフリーに通じる思想をすでに持っておられました。それはすべて法華経から発していたのです。

弘安元年(1278)
聖寿57歳

〜日蓮宗ポータルサイト「今月の聖語」より