【日蓮聖人が遺した言葉】深く世法を識れば即ち是れ仏法なり

日蓮聖人が遺した言葉

深く世法を
識れば即ち
是れ仏法なり

『開目抄』/文永9年(1272) 聖寿51歳

解説

ー答えはあなたの足元にー

「チルチルとミチルの兄妹は幸せの青い鳥を探し求めて旅に出ます。結局見つけたのは我が家の鳥かごの中でした」という『青い鳥』の話は有名です。
ところで仏法の究極は幸せとは何かに答えを出してくれるところでしょう。
その仏法はこう答えます。
「あなたは既に答えの上に立っているのだよ」と。

『開目抄』

世法とは俗世の道理と解されます。私たちはそれを指針とし日々の生き方に答えを出しています。故にそれは往々にして変化し迷いを生む元ともなります。
一方、不変的な道理を示すのが仏法です。その仏法の究極である法華経はこう説きます。
「どんな状況にあろうと今のあなたをすべて受け入れなさい。すると、今あなたが求める答えの上に既に立っていたことに気付くでしょう。それが世法と仏法が合致するところです」
ではどうすれば今の私を受け入れることができるのか?
日蓮聖人は語ります。「南無妙法蓮華経を信じ唱えることが今を受け入れる姿である」と。

文永9年(1272) 聖寿51歳

〜日蓮宗ポータルサイト「今月の聖語」より