【今月の(仏教)書】病室で念仏を唱えないでください[著]こやす珠世

【今月の(仏教)書】住職が月1回、棚からひとつかみ、比較的読みやすく、比較的安価で、地方の本屋でも手に入りやすいような「(仏教?)書」を紹介します。住職読了後は、「ぎんなん文庫」へ寄贈しておりますので、どうぞご利用ください。

病室で念仏を唱えないでください(全7巻)

(発行所:小学館)

[著]こやす珠世(こやすたまよ)
漫画家

2020年1月より、TBSでドラマ化され放映されていた金曜ドラマ「病室で念仏を唱えないでください」の原作漫画こやす珠世著「病室で念仏を唱えないでください(全7巻)」。

僧侶であり救命救急医としても働く主人公松本照円は、幼い頃に同級生が目の前で溺れて亡くなるという体験をし、高校卒業後に出家得度、その後、大切な人たちの命を救いたいという志から救命救急医になります。主人公は、救命救急医という仕事の傍ら、勤めている病院に併設している礼拝堂でお経を唱えたり、患者や家族に寄り添う活動をしたりしながら、いのちに向かい合う姿が描かれていきます。

このドラマでは、私自身も臨床宗教師としてお世話になっております谷山洋三先生が監修を務めていらっしゃいます。その谷山洋三先生と、このドラマのプロデューサー峠田浩さんとの対談が以下になります。ドラマには直接描かれることのなかった部分、谷山洋三先生と峠田浩さんが、このドラマに込めた想いが伝わってきます。

対談「いのちに寄り添う ~震災から考える新しいこころのケア~」

この動画は、東北大学「震災10年の知と未来事業」による第2回オンラインシンポジウム「いのちと生きる」対談(谷山洋三准教授(文学研究科)、峠田浩氏(TBSテレビ プロデューサー))です。

今回の対談では、東日本大震災を契機に始まった「臨床宗教師」の活動を中心に、そこから見えてきた現代社会におけるこころのケアの課題と、変化し続ける時代において求められる新しいこころのケアの形について考えます。